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赤田ペン吉

Author:赤田ペン吉
バカ映画ハンター。
「バカ映画」の定義は、バカな映画と言う意味ではなく、バカ(赤ペン)が好む映画のことです。映画作品を貶める意図はありません。監督およびすべてのスタッフの皆さんにリスペクト!

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バニシング・ポイント(イギリス公開版)
バニシング・ポイント [DVD]バニシング・ポイント [DVD]
(2007/08/25)
バリー・ニューマン

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「今、円高なんですってよ!」
という井戸端主婦並みの経済感覚で、
輸入DVD数点をついつい購入。
今夜はその中から『バニシング・ポイント』の米国盤DVDを視聴。

国内盤もとっくに買ってるこの映画。
「Includes both US and UK movie versions」
という一文に惹かれて買ってみた。
「バージョン違い」には弱いですな。

長年、語り継がれている事だが、
『バニシング・ポイント』には、
本編からカットされているシーンが2つあるという。
一つは、主人公コワルスキーのベトナム戦争従軍の回想。
もう一つは、シャーロット・ランプリング扮する
ヒッチハイカーとのやりとり、との事。
どうやらイギリス公開版には、ランプリングのシーンが
残っているらしい。

開封し、盤面を見てビックリ。
これは、日本にはあまりない両面ディスクだったのだ。
片面にアメリカ版、もう片面にはイギリス版という贅沢な仕様。
てっきり、映像特典でカットシーンが入っているものと
ばかり思っていたので、うれしい誤算だ。

このディスクには、もちろん日本語字幕は入っていない。
しかし、何度も観た映画なので、意味は分かるし、
セリフよりも、映像と音楽が雄弁に語る映画なので
字幕は必要ないと思う。

いつもビックリさせられるのは、この映画、観る度に
新しい発見がある事だ。
毎回、違った映画を観ているようだ。
特に今回は、字幕なしで画面に集中していたので、
いろいろと新しい発見があった。

冒頭、出演者のクレジットにランプリングの
名前があって(当たり前だが…)興奮。
これがまぎれもなく別バージョンである事を思い知らされる。
当時は既に人気が出た後だからなのか、ランプリングのクレジットは
主役のバリー・ニューマンの次だ。

説明不足で意味の分からない場面が多いのは
同時期の『2001年宇宙の旅』にも匹敵するが、
荒廃したアメリカ大陸を突っ走る
白いダッジ・チャレンジャーの美しさは、
ディスカバリー号を超えている、と個人的には思っている。
その他、この映画の魅力は語り尽くせない。
気になる人には「是非、観てね」としか言いようがない。

さて、問題のランプリングのシーン。
コワルスキーが偽パトサイレンで検問を突破し、
バイカーと別れた後の土曜の夜の場面。
ラストの日曜の朝に繋がる重要なはずのシーンである。
ヒッチハイカーであるランプリングと夜道で出会って
助手席に乗せ、一夜を共にするコワルスキー
(といっても具体的な描写は無く、暗示させるだけ)。
どうやらその時に、翌朝の運命を決めたようにも受け取れる。
このシーンがあるのと無いのでは、ラストの意味合いも
微妙に違ってくる気がする。

長年、日本版(アメリカ版と同一)を見慣れている者には
どうにも違和感を覚えるシーケンスだ。
劇中、終始、無欲で虚無なコワルスキーが「行きずりの関係」ってのは
なんだか妙な感じだ。
無口なコワルスキーも、そこだけは変に饒舌だし。

しかし、ランプリングは現実に生きている人間では
ないのかもしれない。
翌朝、コワルスキーが車から出てくる場面では
助手席に彼女の姿はないのだから。
この映画の他の登場人物同様、そこにいて、そこにいない、
拡大したコワルスキーの意識の中で、
一瞬だけすれ違った人なのかもしれない。

ミステリアスなストーリーの核心に近づいたようで、
また遠ざかったようでもある。
しかし、こんなに何度も楽しめる映画は、あまり無い。
またそのうち観てみようと思う。




テーマ:アメリカ映画 - ジャンル:映画

アクション | 09:27:07 | トラックバック(0) | コメント(0)
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